良くある質問

フラメンコって、口にバラをくわえて踊るあれでしょう?

フラメンコ。
真剣に一生懸命やっていて、辛くなる時、悲しく、虚しくなる時、そりゃさすがにあります。楽しい事、素晴らしい事ばかりではないですからね。そして、必死でフラメンコに猪突猛進する私たちを馬鹿にする?ネタにして笑う?方も世間にはいらっしゃる訳で、今日はそんなイライラエピソードをご紹介したいと思います。

紹介の仕方でわかる

友人からの何気ない言葉にたまに傷つくことがあります。何気ない、というよりは、心無い、かな。それは、友人知人が誰かに私の事を紹介する時に起こります。その人が私をどう思ってるかがわかる。
「こちら、フラメンコにハマってる○○ちゃん。ほら、バラくわえて、パンパン!パンパン!(顔の左右で手をたたくしぐさ)オーレ!みたいな。ねー?」

・・・おちょくってますね(怒)。
この時、私の心の中でその人との関係が終了します。ハッキリ言って、かなり悔しい。
フラメンコをする時、赤いバラの花を一輪、口にはくわえませんから。
力説しますが、フラメンコを踊る時、バラの花は口にくわえません!!!

それに、パルマ(手拍子)は、ただ手をたたいているのではなく、楽器といっても良いくらい大切なものであり、そんな簡単に軽々しく出来るものでもありません。できるかどうか、やってみろってんだ。

私がどれだけのパワーと時間をフラメンコと向き合うために使っているか、どれだけ真剣に考えているか、努力しているか、それをそばで見て良くわかっている友人たちは、そんな事は言いません。逆に、「○○ちゃんのフラメンコなんて、どうせお遊びレベルでしょー?
私だってそれくらい習えばすぐにできるわよ。」と思っている方は、本当にバカにしてくる。

「うっわーーー。私もそれ、フラメンコやってる友達に同じこと言ってるわ(汗)。」と、思ったそこのアナタ!、今後は気をつけていただけると嬉しいです。フラメンコに夢中になりすぎた40代独身が更に傷つかずにすみます。。。

フラメンコ、バラ、手パンパンはなぜ世に浸透したのか???

これにはどうやら、3つ訳がありそうです。
1.「好きなんーだけどお~♪」・・・と、昔はやった歌謡曲の演出の影響。あの男性歌手の歌ですよ。
2.オペラ「カルメン」
カルメンがバラをくわえる魅力的な場面があるらしいのです。しかも、「カルメンの原作」ではバラではなく「フサアカシア」という黄色い花なのですが、日本で初演時にそれを赤いバラで代用した事が今現在も続いているそうです。
3.上記のイメージで、アイドルや女優さんがCMやコンサートで真似する。

日本でのフラメンコのイメージは、やっぱりこのままなのでしょうね~。ビジュアル的には強烈な印象が残りますものね。バラなんて口にくわえたら踊れないけど。。。

スペインの国花はバラ?向日葵???

スペインの国花は、なんと、カーネーションです。以外ですね。向日葵でもありませんでした。情熱の国の花が、ふんわりやさしいイメージのカーネーションだなんて。

地中海地方、南ヨーロッパが原産地のカーネーション。十字架にはりつけられるキリストを見送った、聖母マリアの目からこぼれた涙の跡に生えてきたという伝説があり、母性愛の象徴だそうです。そして、オペラのカルメンで、カルメンが髪に挿しているもカーネーションなのだとか(口じゃなくて髪飾りのほう)。
これには納得です。今改めてわかりました!私の教室で、発表会などで配られる小物の髪飾りは、カーネーションが多い。なんでフラメンコにカーネーションなんだろうといつも思っていましたが、なるほどスペインの国花だからなのですね。

そんな訳で、フラメンコとバラの関係をおわかりいただけたでしょう?習っている本人たちは、決してそのイメージ(フラメンコと言えば赤いバラ!口にくわえてオレオレー!!!)で踊ってはいませんので、ご理解いただけたらと思います。よろしくお願いします!

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