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マントンフレコのメンテの仕方

見た目の美しさや雰囲気も大切

バイラオーラというものは、踊りはもちろん、外見からイメージを作り上げることも大切です。筆頭は舞台でのヘアメイクですね。次は、衣装。衣装の柄合わせ、色合わせは言うまでもありません。
肝心なのは、衣装が体型にあうように手直しをしたり、皺があればきちんとアイロンをかけたり、シージョやマントンのフリンジ部分(フレコ、と言います。)を綺麗に整えたり、舞台に上がったら客席からは見えないどうでもいいことなんじゃないの?と思うレベルのものでも手を抜かないことです。

スチームアイロンがなければ、水で!!

衣装の皺のばしは、スチームアイロンが手っ取り早いです。最近は家庭用も販売されていますし、発表会などでは当日の楽屋で、教室から大型スチームアイロンの貸し出しがあるところも多いと思います。どれもない時は、水を使いましょう!
たっぷり水をスプレーしてから、ぬるめの温度で当て布をして普通のアイロンがけをしましょう。しわ取りアイロンスプレーのようなものは生地を傷めることもあるので、使うのはなるべく避けてください。衣装は立体的なので、アイロンかけは難しいはず。でも、衣装の皺は舞台写真にバッチリ写りますから、根気よくやりましょう。ただし、布の素材を見極めてくださいね。ぬるい温度とはいえアイロンをかけてちりめん皺ができた!どうしよう教室の衣装なのに…どうしよう高かったのに…と、なりかねません。ちなみに私の教室では衣装・小物類に管理者である自分の責任で破損が生じた場合、全く同じものを探して買ってくる、もしくは衣装代をお支払いするか、です。

愛情をもって美しい直毛に

なお、お手入れに時間がかかるのは、フリンジの部分、「フレコ」です。長い間、丸めてしまっておいたシージョやマントンのフレコは、広げてみるとちりちりのラーメンになっています。ちりちり具合は強烈です。

古い世代なもので、「ラーメンマンになってる!!!」などと笑いながら、チームメイトとフレコ直しの作業をする事もしばしば。
さて、これも水を使いましょう。水を、空いたスプレー容器にたくさん入れて来てください。そして、フリンジの部分がびしょびしょになって水がしたたり落ちそうなくらい、ひたすら水を吹き付けましょう。風呂場でやると便利です。時間がたってフレコが乾いたら、ラーメンを指で丁寧にほぐします。イライラしてやけになり、ぶちっと引っ張ったらダメですよ。乾いたらパッサパサになります。。そしてまた水スプレーをかけて、同じ作業を繰り返していきます。スチームアイロンをお持ちの方は、水スプレーと並行してアイロンの蒸気をフレコにたっぷりあててください。何度か作業を繰り返すと、ちりちりのラーメンのようだったフレコが、ストレートに、美しくなります。

↑いかがですか???これ、本当に、水だけのメンテナンスなのです。櫛で髪をとくようにときたくなりますよね?でもダメです。フレコのからまっている糸が更にからまって途中で切れ、やはりパッサパサになってしまいます。
やさしくやさしく扱いましょう。晴れの日にこれを身に着けて舞台に立つ。その愛情をもってメンテしてください。これは衣装、小道具、全てのものを扱うときに大切なことです。発表会などで教室からレンタルで支給される方は、もらったピアスが一部壊れていたら、「やだー。私の壊れてる!」ではなく、「わー、直せるかなコレ?」です。次に使う人も気持ちよく使えるよう、自力でできるだけ直しましょう。衣装のサイズ直し、ミシンでガーッと縫えたら楽ですよね?でも、発表会が終わってそれを元に戻す時、生地を傷めてしまいます。手縫いでやりましょう。そして次回、その衣装を誰かが着てくれます。また、自分も誰かが綺麗にしてくれた衣装や小物を身に着けます。自前のものだとしても、良い状態で長く着たいし、お友達同士でレンタルする事もありますよね。みんなが器用だとは限らないですが、特にシージョやマントンのフレコ直しは手軽にできるものです。しかし、時間がかかります。余裕をもって身だしなみを整え、もっともっと素敵な、自分のフラメンコをお客様に観ていただきましょう!

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