レッスン・発表会

フラメンコレッスン⑤ブラソ(腕)と指

フラメンコでカスタネットを持たない時、しなやかな指や腕の動きが目につきますよね。これ、見た目以上に難しくて、きっちりやるほどにすごく疲れるものです。ただ適当に動かしてる訳ではないんですなぁ。
今日はそのコツについて見て行きましょう(私のお恥ずかしい図解と共に)。。

手首を回しながら指を動かし、腕も動かす!

常に意識するポイントは、
指は1本ずつ離してバラバラに見えるように中に織り込んでは解放していく
・手がグーの状態に(近く)ならない
・親指は常に中にしまう(折り込んだ状態にしておく)
・手首は最初はゆっくり深く回して可動域を広げていく
手首は回しても、肘は回さない。雑巾を絞るように。
手首が最も深く回る時は、「キツネ」の形を通過する、と教わる教室もあるとか。


(キツネの逆?真裏?とでもいうほうが正しいかもしれません)

これらに注意して、最終的には手を回しつつ背中から手が生えているかのように背中の筋肉を使って腕を動かしてみましょう。これをテキトーにやっていると、クネクネしているだけのタコ踊りになります!腕が長くて手の指も長い方、特に気をつけましょう!

指先から上げて指先から戻る。遠くを通る。

ブラソの練習をする時、まずは正しく立って下さい。基本の立ち方、覚えていますか?写真左の図の状態で、手首を回して指を動かすことに慣れましょう。腕は大きな卵をふんわりと抱えるイメージ。脇はしめず、肘は固定。肘から手首にかけて、雑巾をしぼるように手首を回します。
手首を回すことに慣れたら、次は腕。腕の動きはバレエと似ていますね。ここでは腕の動きだけに焦点をあててみていきましょう。写真左の状態から肘を起点にして、写真中央の状態を目指して腕を上げていきます。肘が一番高い位置にあります。もうこれ以上無理!なところ、極限まで耐えてから、指先を頭の上まで持って行きます(写真右)。伸ばした腕は楕円の形に。胸は上向きに開きます。これを「アンオーの姿勢」と言います。レッスンでも良く出てくる言葉です。この一連の動きの時、腕のカーブが随所においてなだらかになるようにしましょう。指先は遠くの空気に触れるように、自分から最も遠い場所を通ります。ここで、肩にすごく力が入ると思います。抜きましょう!肩は下げて、デコルテと首を綺麗に見せましょう。肩が上がっていると、腕が短く見えてしまいます。そして腕を上に上げると、身体の土台がしっかりしていなければ腹が出ます。顎が出ます。下っ腹に力を入れ、脚は内側にしめて床に突き刺して下さい。先生に肩や腹をチョンっと触られて、ヨタってしまうようではきちんとした姿勢がとれていないということですヨ~。

さて、アンオーの姿勢から写真左の状態に手を戻すには、同じ道を帰るか、自分のおへそを目指して手を押し下げて戻るかです。どちらにしても、帰り道も指先から、自分の遠くを通って、肘を落とさないようにして帰ります。
慣れないうちは、手首は写真左の姿勢で練習を続け、手首と腕を別々に練習してから合成させましょう。本気でやると、本当に疲れるエクササイズになります。続けていると、次第に背中や腕の肉付きが変わってきますし、あぁ、背中を使うってこういう事か、腕を絞るってこういう感触なのか、などと気づきもあると思います。

更に慣れたら、これにカスタネットをつけて鳴らしながらやる訳です。良い筋肉がつきます。身体が変わっていくのを楽しみましょう。電車のつり革を握る姿勢も変わっていくはずですヨ。

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