レッスン・発表会

フラメンコレッスン②パリージョ

実は、教室により、レッスンにおけるカスタネット(パリージョ)の割合は大きく異なります。
重視する先生と、そうでない先生がいるためです。(スペイン人は得意じゃない、とか、今のトレンドではカスタ使わないっていう先生もいますね。)
私の教室は重視派で、毎レッスン一番最初に10分以上は必ずあります。おそらく、クラシコエスパニョールを教えている教室では、カスタの練習はめいっぱいすると思います。

カスタネットの音はどう表現する?

カスタネットに楽譜はありません。音で区別します。
左手で打つ時は「タ」、右手で打つ時は「ピ」、右手小指から人差し指までの4連打は「リア」。
レッスン中、先生の口三味線に合わせます。
「タピピタピピタ」
「タ・リア・タ・リア・タ・ピ」
などなど。

打つ時は、指の腹でカスタの真ん中を弾くように。簡単そうに見えますが、美しい音を奏でるには練習が必要。
特に「リア」は、「タリアリアリタリアリアリ・・・」と、呪文のように続く時もあり、毎回「リア=4打」を響かせるのは難しい。

最初はみんなで一緒にやりますから、自分だけ下手でもバレることはありません。ただ、慣れてくると、レベルの確認のために?ひとりずつテストされたりもします。
・・・自分の番が来るまで心臓がドキドキなんです。ひとりずつやってみると、みんなコテンパンに、カスタがちゃんと打てていないことがわかります。

姿勢は最後までうつくしく

そしてカスタを打っている間も、お腹や背骨を緩ませてはダメ。床から足が生えているかのような感覚で立ち、両脚はぴったりつけ、骨盤をまっすぐ起こし、その上に背骨と頭が乗っかる。両腕は大きな卵をそっと抱えるように。
鏡に映る自分の姿勢、腕の位置も確認しながら、練習します。けっこうきついですよ。肩にも腕にも力が入ってしまいます。
えー、それだけでもう疲れそう。って思いますよね?
通常のレッスンでは、カスタを10~15分やってカスタを置き、そして足の練習が始まります。カスタは序章にすぎません。しかし、余力を温存するお休みタイムでもないのです。

カスタネットが神業級の曲

「シギリージャ」、という曲があります。おそらく上級になったらやるはず。カスタでも魅せる、人を黙らせるしびれる踊りができます。コンクールで見ることも多いです。
私カスタ好きかもと思ったら、消音ケースを買って黙々とコソ練しましょう。足の練習は自宅ではできないけれど、カスタはテレビを見ながらでも気軽にできます。毎日数分の指の練習でも、かなりの違いを感じられるはずですよ

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