フラメンコで習う曲②アレグリアス

難易度:初級~中級
喜びの歌。明るいフラメンコの代表曲です。教室によっては初級アレグリ(簡単)、中級アレグリ(発展版)と2回習ったり、上級者バージョンがあったり、とにかく、踊る機会がたくさんある曲。CAFのようなフラメンココンクールでも、いろんな方のアレグリアスを拝見する事ができます。そしてカスタネット不要なので、とりあえずこのアレグリアスをマスターしておけば、商売道具は身ひとつ。いつでもどこでも踊れます!

躍動感に溢れた曲ではありますが、途中、「静寂」を意味するシレンシオという静かなパートがあり、ギタリストの魅力と踊り手のエレガントさが映える見せ場があります。シレンシオまで忙しく踊ってきて足も相当疲れています。が、静かな曲調になって動きが少なくなっても、身体と心の休み時間ではありません!スローテンポの時こそ、ごまかしがきかないので、姿勢、重心、テンポ、全てを自身でうまくコントロールする必要があります。

アレグリはフラメンコを始めて、ようやく習う「フラメンコっぽい」曲。
足の連打(エスコビージャ)もあり、哀愁たっぷりシレンシオもあり、「あぁ私、フラメンコ習ってる」と実感できると思います。

尚、カスタネットを持たないからと言って手や腕は気を抜いて良いわけではございません。この曲では腕や指のしなやかな動きが要求されます。親指は中に入れ、指1本1本をきちんと離して折りたたむようにしつつ、手首を限界まで深く回しましょう。腕は肘を回さないように。腕全体を動かすときは背中から手が生えているかのように背中全体も使うこと。これらに注意して、ブラソ(腕)の練習もしっかりやってください。雑さや直線具合が目立ってしまいます。

また、足に関しては、今までプランタ・タコンをしっかりやってきたかどうかが、踊りの出来を左右します。「プランタ(爪先を床に刺して)・タコン(かかとを床に落とす)」という動作が一種の速度ブレーキになっているのですが、これを「プラタコッ」くらいに浅いプランタと軽いタコンで怠ける(ショートカットする)人が、結構居るのです。これが、生ギターの速度を速くさせます。群舞で踊る時は、自分はできていてもチームの誰かができていないと、全体のリズムがどんどん速くなり、発表会直前の自主練で「できてる人 対 できてない人」で、ピリピリモードになる時が多々あるのでした。。

私はアレグリアスを習得後、次はカラコレス、次はロメラ・・・と、同じ12拍子の曲でステップアップしていきました。要所要所で、アレグリの復習もする事ができます。アレグリが課題の1年が終わったからと言って忘れ去れるものでもなく、今後も繰り返し向き合って山を越え、この曲と共に自分も成長していくことになります。

更に上級になると、「バタデコーラ」というマーメイド型ウェディングドレスのような、フリフリを引きづるスカートで踊ります。これがとびきりキラキラに華やかで、憧れて憧れて。。。
5年後くらいには、バタデコーラで麗しく踊りたいですね!

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