うちの教室では、生徒全員が生ギター生唄に触れる機会は年に1度の発表会でしかありません。クリスマスライブに立候補する人は、年2回になる訳ですが、それでも驚きの少なさですよね。レッスンでは通常、教室の歴代発表会等での録音にあわせて踊っています。録音に慣れすぎている私達生徒は、ギターとの合わせはド緊張です。
生ギター・生唄で踊る
何しろ慣れていないので、ド緊張なのです。かなりテンパってしまうのです。どんな前奏が来るか。どんな歌詞が来るか。そもそも、どこから踊り始めるのか???
もうやるしかない!と覚悟する生徒の前で、先生はギタリストと唄い手に、概要をちゃちゃっと説明し、ギター・唄あわせは始まります
フラメンコは本当は、ギター・踊り手・歌い手の3者間意思疎通で、ここで踊りに入るよ、ここで唄、入って来て、ここはギターさんお願い、という合図のようなものがあります。が、録音で踊る事に慣れている生徒には、その意思疎通なんてできません。とりあえず、踊ってみて自滅しながら覚えていくしかないのです。
私は10年以上経っても、これがまだまだできません!生ギターなんてできるだけ避けたいから、ソロで踊る時は録音しかありえないクラシコを希望するように、しちゃっています。・・・でも、先生はオミトオシなので、、いつも希望は通りませんが。
ギター合わせで注意すべきこと
それは、リズム(スピード)の管理。ギターやカンテと意思疎通のできない一方通行な生徒が、自分たちだけの力で曲の速さをコントロールせねばなりません。結果的には、だいたいの場合が自ら爆速に導いてしまい、終了後にうなだれます。
(日ごろからプランタ・タコンをしっかりやっていないので)自分たちの足が速くなり、ギターさん達も速くなる。増々速くなって、足が打てないくらいの超速になり、足を打っているどころかただの地団太を踏んでる状況になり、それに耐えられずに総崩れするのです。
緊張と、「もう突っ走るぞー!」というみんなの熱さで、落ち着いて修正なんてできないのです。
また、決めポーズで一旦踊りをストップしたものの、次に踊りだすきっかけが掴めず、ギターさんが「トントン」とギターの側面をノックして教えてくれる時すらあります。ギターさんが後ろからバックアップ(汗)。
更に、私達の踊りが不出来なため、先生のテコ入れがあって色々と振りが省略され、カンテさんが歌いたかった歌詞が飛んでしまう時もあります。スペイン語的には、歌詞の意味のつながらない曲になっちゃってるんだろうなあと、申し訳なく思っております。
中でも、この「省略」が、私達はいちばん悔しいです。先生があきらめて、簡単な踊りに直されてしまうのですから。青春ドラマのように「やらせてください!次までにどうにかしてきます!」「・・・あれだけ練習してここでできないという事は、もうできないという事よ。発表会ではあっても、なれ合いのお楽しみ会じゃないの。観てくださる方に作品を披露する場でもあるの。失敗は回避しましょう。」みたいな、先生と生徒のやりとりも、たまに、あります。
毎回、反省一色でギター合わせは終了。
ギター合わせが充実してた!バッチリだった!なんて、味わったこともないし、周りから聞いたこともないなあ。
自主練の第2ステージ開始
そうして、ギター合わせで録音した音源を用いて、自主練の第2ステージ開始となります。なので、ギター合わせで「良い音源」がとれないと、その後の練習にも支障をきたすのですよね。先生に中断されてしまってブツ切れになったところは編集してつなげれば良いですが、速度はどうにもなりません。最後のエスコビのパートにはいると音を切って練習するしかないです。
全体リハーサルは数週間後。会社勤めをする傍ら、土日が休みじゃないチームメイトも居る中で、全員がそろって練習できるのはほんの数回。「受験でも仕事でもこんなに頑張ったことない」なんて言いあいながら、みんなへとへとになっても練習します。
この時期は、「今年の衣装はどんなのなんだろう」それだけが、楽しみ。それだけが、がんばる活力なのでありました。
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フラメンコ発表会⑤ついに衣装が配られる!