私の教室の発表会は、年に1回、1日、大ホールであります。
教室によっては、2年に1回だったり、2日連続大ホールでやるところもあるし、タブラオで少人数でやるところもあります。
発表会に出るには、金銭的な問題もありますが、「目標」へ向けて努力すること、そしてそれを「達成」するという一連の経験から、大きく自分を変える機会にもなります。
発表会までの大まかな流れ
私の例で流れを紹介しますと・・・
・発表会の告知がある(毎年発表会の4か月くらい前)
・生徒たちが意思表示をする(発表会に出るか出ないか、出るならどの曲を踊りたいか。)
※自分的に予算の許す限り好きなだけ出ればよいのです。私は最高で5曲も出た人を目撃したことがあります。いったいおいくらかかったのか。
・プログラム(曲順)と出演グループが発表
・大先生にて、グループごとに発表会用の振付がなされる
・生徒、レッスン以外の自主練開始
・衣装合わせ、ギター・唄合わせ
・生徒、衣装のサイズ直しと、ギター合わせした音源での自主練開始
・チケット購入、DVD申し込み
・直前にピアス等の小物配布(壊す生徒が多いので)
・リハーサルを経て、本番
たったの3,4か月。しかしこれがあっという間、なんですよ本当に!
仕事(家庭)と趣味を両立させる
多くの生徒は、普通の会社員です。
昼は仕事、夜はレッスン、週末は自主練、衣装が配られたらサイズ直しのお裁縫。。
「私たち、売れないアイドルみたいじゃない?歳かなりいってるけど(笑)。」と、チームメイト同士で良くつぶやきあいます。若ければ勢いで猪突猛進できますが、ある程度大人な年齢になれば、仕事で管理職になっていたり、夫婦共働きで家事もやらねばならなかったり、シフト勤務で夜勤があったり、それぞれに事情を抱えた上での発表会です。
フラメンコを理由に仕事を投げ出せないし、あまりにも家族を犠牲にしてのめりこんでしまうのは本末転倒。
練習しないといけないのに、自分がいないと群舞のポジションが空いてフォーメーションの迷惑をかけてしまうのに、なのに、行けない。
焦りやジレンマが募り、ストレスで心がいっぱいいっぱいになってしまう時もあります。
たかが趣味で???なんですけど、そうなんです!
真剣に取り組んでいるからこそ、みんな真面目に、たくさん悩んでいるのです。
それでも発表会に出る理由
発表会、お金もかかるし時間もとられる。それでも毎年出てしまう。体力もかなり消耗する。自分の自由時間も減る。
それでも生徒たちが発表会に出る理由、それは、『今の自分を越えたい』という気持ちです。
発表会は自分への挑戦でもあり、新たな自分の発見の場でもあります。
笑顔が苦手な人は常に顔の表情に気を付け、笑顔で華やかに踊る努力を。
人前で何かするのが恥ずかしい人は、視線を客席に向けて胸から光を浴びるように。
意見を衝突させてしまう人は、仲間とのチームワークを。
逆に自分の意見を言えない人は、自己主張する学びを。
当日はそれぞれの試練を乗り越えて、舞台上で輝きのオーラを放ちます。大変だけれど、この歳になっても、共に頑張る仲間の存在と、この曲を踊りきる、という目標が励みになり、発表会に出るのと出ないのとでは、自分の中での踊りの完成度が全く違ってきます。
発表会に出たくない人もいる
「お金かかるし・・・、そんな時間ないし・・・、体力もたないだろうし・・・」
実際、このような理由から、発表会には出たくない、出ません!と明言する生徒さんもいます。教室からの勧誘やプッシュがあまりに強く、嫌気がさして髪を短く切って意思表示する人もいます。
出たくないのに説得されて困っている方は、ハッキリと教室へ伝えましょう!
初心者の頃から、節約のため、発表会には出ないと決めている人は本当にずーーーっと出ません。でもその分、クラスのみんなには打ち解けていない、心の壁があります。レッスンにも消極的。
家庭の事情等で、自分の中のフラメンコ熱がLOWモードの年は発表会には出ない、という人もいます。でもだいたい、クラスメイトが舞台で踊っている姿を客席で見て、翌年には戻ってくるパターンが多いですね。
発表会には出るべし
私は、せっかくフラメンコを習っているのであれば、発表会には出ていただきたいです。出てみましょうよ。
きっと、見えない壁を、山を、越えます。そして、色んな気づきがあると思います。
実際私は、
・私ってこんな表情するんだ
・背が高くて華奢な体型って、ステージではこういう見え方なんだ
・あれ、私ってもっと自分に自信を持ってもいいのかな?
なんて思ったりしますし、
観に来てくれた会社の同僚の中での私の位置づけ(おすましキャラかと思いきやあんなに感情が出るんだね、と。)が変わったり、
アレグリアスとソレアを観た両親が「あそこまで明と暗をあなたが持っていたなんて胸がいっぱいになった」なんて言われて「えっ?」となったり、自分では気がつかない変化もあるんですよね。
何よりみなさんには是非、やりきった!!という達成感を味わい、もっと輝きたい、もっと上手くなりたいと、ときめいて、青春していただきたいです。ときめくのに年齢なんて、関係ないんですから!
発表会の要所要所の説明は、この後お話していきますね。
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フラメンコ発表会②決心~振付まで