フラメンコで習う曲④カラコレス

難易度:初級
アレグリアスと同じ12拍子で、似た雰囲気の明るい爽やかな曲。
アバニコをもって踊る事が多いですが、上級者になるとカスタネットを持ちつつアバニコを使ったり、マントンやバタデコーラで踊るバージョンもあります。
こういうふうに小道具を変えて再挑戦=ステップアップできるのも、楽しみのひとつ。

さて、カラコレスってアレグリアスとどう違うの?と聞かれると・・・
・シレンシオ(静かなパート)がない
・歌詞が「カラコ~レ~エ~エェ♪」と連呼している
というのが一番わかりやすいかと思います。
「カラコレス」とは、スペイン語で「かたつむり」を意味します。フランスだと「エスカルゴ」って言いますよね。スペインでかたつむりは、春から初夏の風物詩として食されていて、
「かたつむり売ってるよ売ってるよ~。」
「かたつむり買っていかないかい~。」
といった売り声が、歌詞の中に入っているのだとか。私はこの曲に出会うまで、スペインでもかたつむりを食べるなんて知りませんでした。特にアンダルシア地方では、バルのタパスとして良く食べられているそうです。

・・・と、言いつつ、「カラコレス」には夏のかたつむりの売り声と共に、冬の「焼き栗」の売り声も入っているらしいですよ。。
フラメンコのこの曲ははどこどこ地方で最初良く歌われて、次第にどこ地方が主流になって、最終的に歌い手の誰それが現在の形にまとめたものが多く歌われている、というふうに変化をしていく中で、カラコレスも変わっていったのかもしれませんね。

曲としては、「かたつむりを買いに市場へ来たお嬢さん(もちろんお世辞)」を、現しているので、衣装もかわいい系が多いです。また、この曲で初めてアバニコを使うビギナーさんがほとんどだと思います。アバニコを持つ時はぎゅっと固く握りしめず、軽く持ちましょう。手首を良く回して、アバニコの先でひたすら八の字を描き、滑らかに扱う練習をしてください。大切なのは、動かしているのは手首だけということ。肘から手首の腕の部分を、雑巾で絞っているようなイメージです。腕や肘がつられて動くと見た目が美しくありません。「扇」ではありますが、夏にあちーあちーとパタパタあおぐ時の動かし方とも、バブル時代の踊りとも、全くの別物です。アバニコの動かし方次第で、「お嬢さん」が雑な女性なのか、おしとやかなのか、変わってきてしまいます。

踊りについては、ビギナーさんのうちは12と1を数え間違いやすいです。私はアレグリアスでは全くないのですが、新人の頃、カラコレスで1拍数え間違う事がたまにありまして、1拍ずれて、ずれて、ずれて、自分では習った通りに突き進むしかなくなり、途中でギターさんとカンテさんが、ちょーっと伸ばして調整してくれたありがたい時がありました。自分の思い込みで間違って覚える時もあるので、チームメイトに確認してみるのも良いと思いますヨ。

カラコレスが踊れるようになったら、そろそろ中級者。
ますます、フラメンコにのめり込んでしまうのであります!!

アバニコをまだ買ってない方はコチラをご参照くださいね。
■フラメンコ準備④アバニコ(扇子)の選び方

関連記事