「わたし運動神経ないからな」「体力もないし」「運動部でもなかったし」
フラメンコを始める前、私はこんなことを長らくクヨクヨと悩んでいました。みなさんはいかがですか???
私は、運動は苦手です。学生時代はずっと文化部。
もちろん、バレエやジャズダンスの経験もありません。
そんな人がこんな大人になってからフラメンコを始めるには、かなりの勇気がいりました。でも、足を踏み入れてしまいました!
フラメンコに運動神経は必要?
まず、幼いころに踊りの経験がある人は、最初から身体の使い方や音楽のとらえ方が全く違います。
それは、経験のない人には越えられない壁。これはもうどうにもなりません。
では、踊りの経験がない人はどうなのか。運動神経、たしかにあるにこしたことはありません。
でもそれは、フラメンコの必要要素のほんの一部分。自分の身体をいかに良く使えるか(身体能力の高さ)、耳と身体でいかに良く音楽をとらえることができるか(音感)、この2つです。
でもそれって、実際に始めてみないとわからないものですよね。
私は最初、レッスン中に先生から、「膝をもっと使って!」と言われて「え?膝を使う?って何?膝なんて使うものなの?」と思いましたし、「手を伸ばす時は背中を使って!」と言われて「???手を伸ばすのに背中なんて使う?背中って自分でつかえるものなの?」などなど思った訳であります。音感にいたっては、「音音痴!」と先生に言われるまで、自分は音楽のリズムに完璧にあわせて踊っていると思っていました。でも先生の指摘はなるほどで、裏拍でパルマ(手)や足を打つ時、延々と続けてやっていると最終的には表に入ってしまうという事態が度々ありました。
・・・「私もきっとそうだと思う!」と思った方、ご安心を。努力でどうにかなりますから。
天性の感覚がある人は、踊りの覚えも早いし仕上がりも抜群です。でもそんな人はクラスに1人居たらすごいくらいのレベル。クラスメイトは、共に練習・努力し、できない・わからないジレンマを分かち合う仲間です。みんな、スタートラインの土台は同じ。
運動神経・身体能力・音感の有無で違いが出るのは、プロの踊り手になりたいとか、コンクールで優勝したいとかいう高次元においてです。
フラメンコを続けるうちに、自分はカスタネットが得意だな、回転が得意だな、あれ?自分は他の子よりしなやかに美しく踊れているかも、あれ?自分は表現するのが好きらしい・・・なあんて、気づきもあります。そうなったら、苦手なパートが多少あっても長所で勝負できます。地道な努力で、伸ばしていきましょう!
初心者のうちは運動量は少ない
最初に習う曲「セビジャーナス」は、スペイン人にとっての日本の盆踊り的な曲。運動量はそんなに多くはありません。
1年後、2年後・・・と、課題曲が徐々にレベルアップするに連れ、アナタの身体つきも締まって、変わってきます。体力がなくても、踊りを通して体力は増強されていきますよ。特に腹筋なんてしなくても、腹に力を入れて姿勢に注意して踊っていれば、うっすら腹筋がシックスパックになるくらいです。
良く、何かを始める前に、「私は○○がないから無理~~」「私は○○だから向いてないかも~~」を繰り返す方がいますが、それは、始めない都合の良い理由を探しているだけのこと。その時点で、フラメンコには向いていません。
そこで、エイっと飛び込めてしまうのが、メンコ女子!